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【資金繰り】中小機構の運転資金の見込み管理システムを使ってみよう!

財務・会計

今すぐ運転資金が回るのか確認したいけど、資金繰り表を作るのは面倒くさいなぁ・・・

そこまで詳細でなくてもいいから、確認できる方法があればなぁ・・・

先行きの資金繰りは気になるところです。でも、資金繰り表を作成するのは大変そうだし時間も掛かりそう。大体でいいから確認できる方法があると嬉しいですよね。

今回はこのような悩みを解決するツールとして、独立行政法人 中小企業基盤整備機構(以下、中小機構)が提供している「運転資金の見込み管理システム」を紹介したいと思います。

本記事の内容

  • 中小機構の運転資金の見込み管理システムについて
  • 実際に使ってみた結果
  • まとめ

中小機構の運転資金の見込み管理システムについて

中小機構は、国の中小企業政策の中核的な実施機関として、地域の自治体や中小企業支援機関と連携しながら中小企業・小規模事業者の成長をサポートしています。また、都道府県等の支援機関や商工会・商工会議所、中小企業団体中央会、地域金融機関などに対し、さまざまな支援ツールや情報の提供を行うほか、支援のスキルアップに向けた研修などを行っています。

中小機構には事業者を支援する様々な支援を行っています。その中の一つに「運転資金の見込み管理システム」があります。このシステムは7つの質問事項に答えるだけで6ヶ月先の簡易的な資金繰り表を作成するものです。

運転資金の見込み管理システムのメリット

インターネットでは様々な資金繰り表が無料で提供されていますが、実際に使おうとしたらどこに数字を入力しないといけないのか分からない、入力が正しいのか分からないため結果が正しいのか不安だったりします。しかし、中小機構のシステムは資金繰り表に入力することなく質問事項に数字を入力するだけで簡易的な資金繰り表が作成できる点が最大のメリットです。

運転資金の見込み管理システムのデメリット

中小機構の運転資金の見込み管理システムのデメリットは簡易的な資金繰り表であるため、特定の月に発生する入出金を反映することが出来ない点にあります。例えば、決算の2か月後に発生する税金関係の支払や設備投資による一時的な支払などは特定の月に反映されないため、このような場合には税理士等に確認をする必要があります。一応、質問事項の中に税金も考慮した金額を入力するようになり、平均額で計算しますが、過信しすぎるのはよくありません。

それから当然ですが、先行きの売上高や仕入金額などがある程度分かっていないと入力ができません。この問題は、前期の数字を参考にすれば、解決できると思います。創業間もないと前期の数字がないので控えめにした数字を入力して、それでも資金が回るかどうかを確認すればいいと思います。

とりあえずやってみたい方は⇒運転資金の見込管理システム(中小機構)

資金繰り表の作成方法についてはYouTubeで公開していますので参考にしてください。

YouTube動画:【赤字経営脱却シリーズ③】簡単にできる!資金繰り表の作成方法!

実際に使ってみた結果

ここからは実際に使ってみた画面を表示しながら解説していきたいと思います。

STEP1は基本情報の入力です。製造業の方は「製造」を選んでください。そうでない方は一般を選びましょう。そのあとは都道府県を選択しましょう。このくらいなら10秒で終わりますね。

STEP2は6ヶ月先までの売上と仕入の金額を入力します。売上や仕入に季節変動がないのであれば、直近の売上と仕入の金額を入力すれば完了です。季節変動がある場合は前期の数字を参考に入力してください。単位が千円なので注意して入力しましょう!

STEP3は人件費や経費の金額を入力します。多少変動はあると思いますが、平均としてこれぐらい掛かるだろうと思う金額を入力しましょう。ここの金額が毎月掛かるという仮定で資金繰り表が作成されます。

STEP4は売上の回収方法とその割合を入力します。一般個人に販売している場合は現金になると思います(キャッシュレス決済も含む)相手が事業者であれば、売掛となる場合もあるのでその割合を入力しましょう。また、売掛金となった場合にその回収がいつになるかを右側の項目に入力しましょう。通常は1ヶ月後になりますが、医療・福祉関係で国保連の請求などは2ヶ月後になりますので、注意しましょう。

STEP5では、仕入関係の支払い方法とその割合を入力します。売上の時と同様に割合と何ヶ月後に支払になるのかを入力しましょう。支払が1ヶ月後と2ヶ月後など、分かれている場合には短い期間の方に合わせるほうが資金繰り表としては厳しくなるので、より現実的になります。

STEP6では、今月末時点での現金と預金の残高の合計額を入力します。注意点としては、すぐに動かせない定期預金などを除いた金額を入力するようにしましょう。もともと取り崩す予定なのであれば、合計していても構いません。

STEP7では、資金予定表の結果が提示されます。今回の場合は収入より支出が大きいため、毎月収支がマイナスとなり、7月中に預金が足りないという結果になってしまいました・・。

結果と見たうえで、売上を伸ばす施策を講じるのか、経費を削減するのかなど検討しましょう。

注意点としてはこの結果はデータとして切り出すことは出来ません。そのためこの結果をエクセルなどの資金繰り表に反映させるには、画面コピーなどで保存しておいて、入力しなおす必要があります。

関連記事:売上を伸ばしたい!売上を伸ばす方法と3つのポイントをまとめました

関連記事:【経費削減】削減に向いている科目・向いていない科目と3つのコツ

まとめ

中小機構の運転資金の見込み管理システムを紹介しました。売上の金額など、データが揃っていれば、5分ぐらいで作成することが出来ます。いままで資金繰り表で1時間や2時間かけていたのであれば、時間短縮になると思います。ただ、注意点として簡易的な資金繰り表であるため、特別な収支は反映できません。詳細な資金繰り表を作成するにはエクセルや会計ソフトを使う必要があります。その場合でも、入力の補助として活用することができるので、上手く使いましょう!

関連記事:資金繰りを解消するために必要な資金は?黒字倒産を防ぐ方法とは?

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